1月の販促というと、初売りや福袋が最初に思い浮かびます。
しかし、生活者の関心がお正月だけに向いている期間は、それほど長くありません。
年末年始の食生活を戻したい。仕事や学校の再開に備えたい。寒さや乾燥に対応したい。受験を控えた家族を支えたい。年末に出費が増えた分、普段の買い物は少し抑えたい。
お正月が終わると、生活者の関心は短期間で日常へ戻っていきます。
特に2027年は、1月1日が金曜日、2日が土曜日、3日が日曜日です。そのまま4日月曜日から平日へ切り替わるため、カレンダー上では日常生活への復帰が早い年といえます。
その後も、1月11日の成人の日を含む三連休、16日・17日の大学入学共通テスト、20日の大寒と、販促の節目が続きます。
1月を一つの「新春セール」として捉えるのではなく、正月から日常へ戻る流れに合わせて、売場や情報発信を切り替えることが重要です。
本記事では、2027年1月の販促カレンダーをもとに、GMS・スーパーマーケット、ホームセンター、ドラッグストアが、どの時期に、どのような来店理由をつくればよいのかを考えます。
一方、1月は、年末年始に一度変わった生活を普段の状態へ戻していく月です。
| 時期 | 主な行事・生活変化 | 販促の役割 |
|---|---|---|
| 1月1日~3日 | 元日、初詣、初売り、家族の集まり | お正月を楽しみながら、不足品や普段の食事にも対応する |
| 1月4日~8日 | 仕事・学校の再開、七草 | 食事、身支度、生活時間を日常へ戻す |
| 1月9日~11日 | 成人の日を含む三連休 | お祝いと休み明けの準備を両立する |
| 1月12日~17日 | 受験準備、大学入学共通テスト | 受験生本人と支える家族の準備を助ける |
| 1月18日~24日 | 大寒、寒さ・乾燥、防災意識の高まり | 温かさ、体調管理、住まいの安全を提案する |
| 1月25日~31日 | 生活の平常化、2月行事の準備 | 日常需要を取り込みながら次月へつなげる |
大切なのは、初売りを長く続けることではありません。
お正月、日常生活の再開、三連休、受験、寒さ、2月準備というように、生活者の目的が変わるタイミングに合わせて、売場の主役を切り替えていきます。
2027年の三が日は、金曜日から日曜日です。
家族が集まる世帯では、おせち、寿司、刺身、鍋、酒類、菓子などの需要が続きます。一方で、正月料理とは違う食事を求める人や、普段に近い生活へ戻り始める人も早い段階から現れます。
初売りの華やかさを見せながら、日常商品も買いやすくしておくことが、この時期のポイントです。
元日はおせちや雑煮を食べても、2日、3日まで同じ料理が続くとは限りません。
そこで、お正月料理だけでなく、次のような食卓を用意します。
「おせちに飽きたら」という直接的な表現よりも、「今夜は温かい鍋にしませんか」「今夜から、いつもの食卓へ」といった表現のほうが、正月気分を損なわずに次の需要へつなげられます。
福袋も、価格のお得さだけでなく、購入後の使い方を見せたいところです。
ごはんのお供、飲料、菓子、調味料などは、「いろいろ試せる」「家族で分けられる」「普段の食事に使える」といった理由を添えると、購入後のイメージが伝わります。
ホームセンターの初売りでは、暖房器具、加湿器、空気清浄機、収納用品、生活雑貨などが中心になります。
ただし、「新春特価」だけを訴求すると、価格比較で終わりやすくなります。
このように、新年に始めたい生活と商品を結びつけます。
空気清浄機や加湿器も、機能を並べるだけでなく、「寝室」「リビング」「子ども部屋」など使用場所ごとに案内すると、自宅での利用を想像しやすくなります。
三が日は、常備薬、マスク、衛生用品、紙製品、ベビー用品、介護用品などの不足に気づきやすい時期です。
入口付近や店内掲示で、次のような確認リストを提示します。
化粧品やフェイスマスクなどの福袋についても、単なる詰め合わせではなく、「少量ずつ試せる」「普段選ばない商品と出会える」といった価値を伝えます。
2027年は、三が日の翌日が1月4日月曜日です。
仕事始めや学校の再開日は企業・地域によって異なりますが、正月休みから平日へ切り替わるタイミングは早くなります。
この時期は、新年らしい華やかな企画よりも、生活を戻すための実用的な提案が求められます。
年末年始は、食事の時間や内容が不規則になりがちです。
1月4日以降は、朝食、昼食、夕食を普段の状態へ戻すための商品をまとめて提案します。
1月7日は七草がゆの日です。
2027年は木曜日のため、朝食だけでなく、平日の夕食として食べられる七草メニューを提案できます。
七草がゆだけでなく、七草と鶏肉の雑炊、七草うどん、七草スープ、七草を使った混ぜごはんなど、普段の食卓に取り入れやすい形へ広げます。
年末に大掃除をしていても、正月用品、来客用寝具、食器、子どもの遊び道具など、休み明けに片付けたいものは残ります。
「新年の収納」と大きく見せるのではなく、場所や対象を絞ります。
収納用品そのものを主役にするのではなく、「どこを、どの順番で戻すか」を示す企画です。
仕事や学校が始まると、睡眠、食事、入浴、身支度も普段の時間に戻す必要があります。
ドラッグストアでは、「正月疲れ」と一括りにせず、生活場面に分けて考えます。
化粧品、ヘアケア、入浴剤、マスク、携帯用衛生用品などを、仕事や学校の再開という一つの場面でつなげられます。
2027年の成人の日は1月11日月曜日です。9日土曜日から三連休になります。日付は内閣府が公表している2027年の祝日でも確認できます。
成人式の対象者だけに向けた売場では、利用する人が限られます。
成人式、家族のお祝い、三連休の食卓、冬の外出、休み明けの準備という複数の需要を重ねて考えます。
成人の日に合わせ、寿司、刺身、ステーキ、デザート、酒類などを展開できます。
ただし、大人数の宴席だけを前提にせず、次のような選択肢を用意します。
「新成人を祝う」だけでなく、「家族の節目を祝う」「三連休を少し特別にする」と対象を広げることで、売場を利用しやすくなります。
成人の日は、フォトフレーム、アルバム、収納用品、インテリア雑貨などを提案するきっかけになります。
新成人本人向けの商品だけでなく、家族が写真や思い出を残すための商品として見せる方法もあります。
また、春から進学、就職、一人暮らしを予定している人に向け、家具や家電を本格的に販売する前の準備情報を出し始める時期でもあります。
部屋の寸法、必要な家具、収納量、通学・通勤方法などを整理したチェックリストを用意すると、2月以降の新生活商戦へ自然につなげられます。
成人式や会食に向けては、スキンケア、ヘアケア、メイク用品、携帯用衛生用品などが対象になります。
売場は商品カテゴリーではなく、時間の流れに沿って構成します。
前日までに整える
↓
当日の身支度をする
↓
外出先で直す
↓
帰宅後にケアする
対象者本人だけでなく、式典や食事会へ参加する家族にも使える見せ方にすると、需要を広げられます。
2027年度の大学入学共通テストは、1月16日土曜日と17日日曜日に実施されます。大学入試センターの発表では、追試験・再試験は23日・24日とされています。
受験販促では、「集中力」「合格」「疲労回復」などの強い言葉を使いたくなります。
しかし、食品や日用品を利用するだけで特定の効果が得られるような表現は避けなければなりません。
大切なのは、受験生と家族が、試験当日までに何を準備したいのかを具体的に考えることです。
受験生向けの売場では、栄養成分だけを強調するのではなく、食べる時間と状況を示します。
「受験に勝つ」「集中力が上がる」といった表現よりも、「試験当日の朝に」「休憩時間に」「帰宅後すぐに」と利用場面を示したほうが、必要な商品を選びやすくなります。
受験前日は普段と大きく異なる食事にするのではなく、食べ慣れたものを準備したいという需要にも配慮します。
デスクライト、クッション、ひざ掛け、時計、加湿器、収納用品などは、勉強環境の見直しにつながります。
ただし、試験直前に大がかりな模様替えを勧めるのではなく、現在の環境に追加しやすい商品を中心にします。
本人向けだけでなく、「受験生を支える家族の準備」として見せることもできます。
マスク、ティッシュ、携帯用衛生用品、目薬、カイロなど、試験当日に持っていきやすい商品をまとめます。
医薬品については、症状や使用上の注意を確認し、必要に応じて薬剤師や登録販売者へ相談できることを案内します。
受験生向けの商品を広く並べるより、目的別に分けたほうが選びやすくなります。
売場だけでなく、Instagramのカルーセル投稿や店頭配布のチェックリストにも展開できます。
毎年1月17日は「防災とボランティアの日」、1月15日から21日までは「防災とボランティア週間」です。内閣府の防災情報でも、災害への備えを充実させる期間として示されています。
防災用品を一式買い揃える企画だけでは、すでに備蓄している家庭や、何から始めればよいか分からない人には動機が生まれにくくなります。
まずは自宅にあるものを確認し、不足しているものだけを買い足せる企画にします。
非常食だけを特別な商品として見せるのではなく、日常的に食べながら補充できる食品を提案します。
「防災用品を買う」ではなく、「家族が普段食べているものが何日分あるか確認する」という入口にすると、行動へ移しやすくなります。
防災用品をカテゴリー別に並べるだけでなく、確認する場所で分けます。
懐中電灯やラジオは、本体だけでなく電池や充電方法まで確認します。消火器も使用期限や設置場所を見直すきっかけをつくります。
「全部買い替える」のではなく、「点検した結果、不足しているものを補う」という順番が重要です。
マスク、ウェットティッシュ、手指衛生用品、紙製品、常備薬、生理用品、ベビー用品、介護用品などは、家族構成によって必要量が異なります。
「防災セット」として一括りにせず、利用する人ごとに確認します。
店頭では、商品を多く並べるより、家族構成別の確認リストを用意したほうが不足に気づきやすくなります。
2027年の大寒は1月20日です。国立天文台の暦要項でも、1月20日と発表されています。
ただし、気温や降雪状況は地域によって異なります。
全国一律で厳しい寒さや大雪を前提にするのではなく、店舗ごとの気象状況、立地、来店手段に合わせて訴求を切り替えることが大切です。
鍋だけでなく、スープ、煮込み料理、麺、グラタン、蒸し料理など、温かいメニューを広く提案します。
特に平日は、品数を増やすより、一品を中心に食事が整うことが重要です。
「大寒だから鍋」と単純に結びつけず、「帰宅後に短時間で温まりたい」「洗い物を増やしたくない」といった生活上の負担から考えます。
暖房用品、断熱用品、カイロ、保温ボトルなどは、温かく過ごすための商品です。
一方、スコップ、融雪剤、滑り止めマット、防水用品などは、住まいや移動の安全を確保するための商品です。
この二つを同じ「冬物」として並べるのではなく、目的を分けます。
室内を快適にするもの
屋外や住まいの安全に備えるもの
天候が崩れてから探す商品も多いため、WebサイトやSNSで、取扱商品と売場位置を事前に案内しておくと来店前の不安を減らせます。
カイロ、温熱用品、マスク、ハンドクリーム、リップケア、携帯用保湿用品などは、通勤、通学、買い物、屋外での活動など幅広い場面で使われます。
商品別ではなく、外出時間や使用場所で分けます。
同じマスクや保湿商品でも、目的や使う人によって選び方が異なることを示すと、価格以外の判断材料をつくれます。
1月下旬になると、正月や成人の日といった大きな行事は一段落します。
1月24日から30日までは、文部科学省が定める「全国学校給食週間」です。文部科学省の案内では、学校給食の意義や役割への理解を深める期間とされています。
店舗販促でも、学校給食をそのまま再現するだけでなく、普段の食事、子どもの昼食、地域の食材について考えるきっかけにできます。
一方で、節分、バレンタイン、新生活、花粉対策など、2月以降の需要も見え始めます。
現在の生活需要を主役にしながら、次の企画を予告する期間です。
学校給食週間をきっかけに、子どもが食べている献立、地域の食材、家庭での朝食や昼食などを取り上げられます。
懐かしい給食メニューだけで終わらせず、現在の食生活にどう取り入れるかまで示します。
節分商品は、恵方巻の予約や豆菓子の予告から始めます。
バレンタインも本格展開を急ぐのではなく、「誰に、どのくらい用意するか」を考えるための入口をつくります。
寒さで在宅時間が増える時期は、室内の小さな不便に気づきやすくなります。
大がかりなリフォームではなく、「今日から変えられる場所」を提案します。
春の新生活企画については、家具や家電を並べる前に、採寸方法や準備リストを発信しておくと、その後の購入につながりやすくなります。
1月下旬も寒さや乾燥への需要は続きますが、地域によっては花粉を意識し始める人もいます。
冬の商品を一斉に縮小するのではなく、売場の一部に春の準備を加えます。
花粉対策を大きく打ち出す時期は、地域の飛散状況によって変えます。全店舗を一律に切り替えるのではなく、商圏や気象情報に応じて売場と広告の開始時期を調整します。
1月は初売りの情報が集中する一方、仕事や学校が始まると、生活者が販促情報を確認できる時間も減っていきます。
すべての媒体に同じ商品と価格を掲載するのではなく、生活者の準備を一段ずつ進める役割を持たせます。
| 時期 | 店頭 | チラシ・新聞折込 | Web広告 | Googleビジネスプロフィール | |
| 1日~3日 | 初売りと不足品 | 営業日、初売り商品 | 正月料理の次の献立 | 初売り、営業時間 | 営業時間、休業日 |
| 4日~8日 | 日常生活への切り替え | 朝食、弁当、日用品 | 七草、生活再開リスト | 仕事・学校再開需要 | 店舗サービス案内 |
| 9日~17日 | 三連休、成人、受験準備 | お祝いと持ち物 | 食卓、身支度、受験準備 | 週末企画、近隣店舗案内 | 営業時間、アクセス |
| 18日~24日 | 防災、温かさ、安全 | 寒さや降雪への備え | 点検方法、準備手順 | 天候に合わせた配信 | 店舗別の取扱情報 |
| 25日~31日 | 日常需要と2月予告 | 普段の食事、節分予約 | 献立、準備リスト | 節分・春需要の予告 | 予約方法、取扱店舗 |
初売りの華やかな売場だけでなく、普段の食事、仕事や学校の準備、受験、寒さへの備えなど、目的別の案内を用意します。
来店時点で購入目的が決まっている人も多いため、売場位置と関連商品を分かりやすくすることが求められます。
初売り商品を並べるだけでなく、「仕事始めの朝食」「三連休のお祝い」「受験前の準備」「寒い日の食卓」など、時期ごとの生活を提示します。
1月を一つの企画でまとめず、週ごとに買う理由を変えます。
七草のアレンジ、平日の献立、受験当日の持ち物、防災用品の点検、寒さへの備えなどは、保存して後から確認できる投稿に向いています。
商品の紹介を続けるより、チェックリストや手順として見せたほうが、買い物前の情報として役立ちます。
初売り、三連休、受験前、寒波や降雪、節分予約など、期限のある情報を届けます。
特に寒さや雪への備えは地域差が大きいため、全店共通の広告を長期間配信するのではなく、店舗商圏と天候に合わせて配信地域やクリエイティブを切り替えます。
1月は、営業時間や休業日が通常と異なる店舗もあります。
年始の営業時間、調剤受付時間、予約商品の受取方法、店舗ごとのサービスなどを更新し、来店前の不安を減らします。
1月4日以降は、生活者の関心が仕事、学校、食事、身支度へ移っていきます。
初売りの終了後は、値引き企画を延長するのではなく、日常生活へ戻るための商品へ主役を切り替えます。
一人で過ごす人、二人世帯、短時間だけ家族が集まる世帯もあります。
大容量商品だけでなく、食べ切りサイズ、個食商品、必要な分だけ選べる売場を用意します。
食品や日用品について、「集中力が上がる」「疲労が回復する」「風邪を防ぐ」といった効果を安易に断定しないよう注意が必要です。
栄養や機能を強調するより、試験前、当日、帰宅後などの利用場面を具体的に示します。
1月の気温や降雪は、地域や時期によって大きく異なります。
店舗ごとの天候、来店手段、過去の販売状況を確認し、寒さ対策、降雪対策、乾燥対策の比重を変えます。
節分やバレンタインは重要ですが、1月下旬にも寒さ、乾燥、日常食、受験などの需要は続きます。
現在の需要を残しながら、予約や予告から2月の企画を始めます。
1月の販促は、初売りの売上だけで評価するものではありません。
三が日が終わった後、仕事や学校が始まり、食生活が普段に戻り、成人の日や受験を迎え、寒さが続く中で、生活者が何を必要とするのかを考える必要があります。
GMS・スーパーマーケットは、正月料理から普段の食事へ戻る過程を支える。
ホームセンターは、住まいを整え、寒さや雪に備え、室内で過ごす時間を快適にする。
ドラッグストアは、仕事や学校の再開、外出、乾燥、受験など、生活場面ごとの準備を支える。
業態ごとの役割は異なりますが、出発点にあるのは、同じ生活者の1月です。
販促カレンダーに並ぶ行事や記念日を、そのまま企画名にするだけでは十分ではありません。
「正月が終わった後、何を元に戻したいのか」
「寒さが増す前に、何を準備しておきたいのか」
「受験生本人だけでなく、家族は何を支えたいのか」
「2月を迎える前に、何を始めておきたいのか」
こうした生活の変化から、商品、売場、チラシ、Instagram、Web広告の役割を組み立てることで、初売り後も来店理由をつくりやすくなります。
2027年1月は、三が日、日常生活の再開、成人の日を含む三連休、大学入学共通テスト、大寒、2月需要の先取りと、生活者の意識が切り替わる節目がはっきりしています。
月全体を一つの「新春セール」として捉えるのではなく、それぞれの時期に、生活を次の段階へ進める提案を組み立ててみてはいかがでしょうか。
evoliaでは、業態や商圏、店舗ごとの課題を踏まえ、新聞折込や店頭販促に加え、Web広告、SNS、位置情報データなどを組み合わせた販促施策をご提案しています。
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